日本とユダヤのハーモニー
〜「君が代」に秘められたユダヤルーツ〜
第27章
君が代の由来 パート3
「君が代」の歌詞には、ヘブライ語によるもう一つの意味が秘められていることを解説してきました。「立ち上がって神を誉めよ!」という意味を持つ「クムガヨワ」から始まり、前半のメッセージは、シオンの民が国家の滅びから逃れ、神の選民である「残りの民」として神を讃えることが中心のテーマとなっていましたが、はたして歌詞の後半はどうでしょう?
「(さざれ)石の巌となりて」という誰もが良く知っている君が代の一節は、一般的に小粒のさざれ石が長い年月を経て堆積し、いつしか大きな岩に変貌する意味であると解釈されていますが、実はこのフレーズには君が代の中心となる貴重な宗教メッセージが、ヘブライ語で書かれています。「イシノ」は前述したとおり、ヘブライ語で救いを意味する (yasha、ヤシャ)が語源の (ish、イシュ)という言葉と、人類を意味する (enosh 、イノシュ)が複合してできた「イシィノ(シュ)」で、「人類の救い」を意味します。
次に「イワ・オト・ナリテ」という3つのヘブライ語が続きます。「イワ」は、神を意味するヘブライ語の子音 (yhwh)に任意の母音をつけて、日本流の「神」の呼び名、「イワ」となりました。また、ヘブライ系ユダヤ人のことをアラム語では「IWARAA 」、「イワラ」と呼んだり、神の民を「YEHUDI」、「イフディ」、「イワデ」と呼んで、それらに「イワ」という発音が含まれるのも、そこに「神」の意が含まれているからに他なりません。新約聖書においてはイエスキリストも「救いの岩」と呼ばれているように、「イワ」は神を象徴する言葉なのです。
次の「オト」は、印やサインを意味する (ot 、オト)で、神の証や予言に関わるニュアンスが含まれている言葉です。つまり「イワ・オト」と繋がることにより「神の印」や「神の証」の意となり、言い換えれば「神の予言」とも解釈できるでしょう。また「成就する」「完成する」、という意味の言葉に (nali-atah、ナリァタ)というヘブライ語があります。「ナリ」は「得る」、「アタ」は「来る」の意味があり、この2つの言葉が繋がって、「成就する」という意味になります。するとどうでしょう。「イシィノ・イワオト・ナリタ」が「人類が救われ、神の予言が成就した!」という文章になっていることがわかります。
さて、「苔のむすまで」という言葉の響きは、君が代の世々限りない繁栄を詠うにしては、いまいち優れませんが、ヘブライ語で読むと、これまでの歌詞の流れに沿った文脈となり、歌全体を完結する言葉となります。「コケノ」はヘブライ語で (kol-kano)と書き、実際の発音は「コ(ル)カノ」です。「コル」は「全て」、「カノ」は基礎、台の意味が原語にあり、合わせて「全ての場所」を示唆するので、「コカノ」は「全地」を意味します。そして、歌詞の最後の「ムスマデ」は「語られる」、「鳴り響く」という意味を持つ (mooshma、ムーシュマ)です。ヘブライ語の文法上、女性形も使用されることがあり、ムーシュマッテはその女性形です。それ故、「コカノ・ムーシュマッテ」はヘブライ語で「全地に語られる」という意味になります。
「イシノ・イワオト・ナリテ・コケノ・ムスマデ」を、ヘブライ語の文章として読み通してみると、そこには驚くべきメッセージが秘められていたのです。「人類に救いが訪れ、神の予言が成就した。全地あまねく宣べ伝えよ!」と。
(
文・中島尚彦) |